2017-08

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『折れた竜骨』読了。


はい。明けましたおめでとうございました。

今年も丼をよろしくお願いします。

ということで、米沢穂信『折れた竜骨』読了です。

そういえば本の感想書くにあたって、ネタバレになったら嫌な人もいるかなあ、と思った。

でももうずいぶん感想の記事書いてるし、今更追記に隔離するのは作業が大変だということで普通にこっちに書くことにしました。

どうもすいません。



今回のは新聞の広告を見て読もうと思いました。

米沢さんは今のところ好きな作家さんなので。つってもその頃、小鳩君のシリーズしか読んでなかったけど。

でも、現代世界を舞台にしたものじゃなくて、ファンタジー要素が入ってるのは面白そうだと思ってた。

で、面白かった。

現代だと、捜査の手法が色々あって判明する事実が多い。

で、捜査する人も限られてくる。警察の仕事になってしまう。一般人は立ち入れない。

だから、こういう時代が違うものとか、現代ほど科学捜査の手法が確立されてない状況でのミステリーは、やっぱり面白い。

まあ、古いミステリー読めばいいんだけどね・・・ホームズとか。

でも今回のこの作品には魔術がアリだからね。やっぱり単に古い時代の、っていうのとは違うなあ。

確か前に殺竜事件?っていう小説があって、まだ読めてないんだけど、それも魔法がある世界の話だったはず。

読みたいなあ。今度探してみよう。

でもよく考えたら、今回のは魔術がアリだけどハイファンタジーじゃなくて一応場所とか時代は現実にあったものだった。

それがよかったのかも。完全にファンタジー世界だったら、もう「なんでもアリ」って感じで考える気なくしただろうし。

そういえば今回は珍しく、最後まで色々考えられた。

というか、一人称の小説な上にあんな人間操作の魔術がある所為で、アミーナが犯人かと思った。

まあ、歩幅とかの関係で結構はやくその可能性はなくなったけど・・・。

そしたらまあ、犯人はファルクかニコラになるよね。

つってもそれは純粋な推理の結果じゃなくて、物語を構築する上での考えというか、ストーリー的にこうしたら面白いんじゃないかな、っていう思考の結果なんだけど。

うーん・・・推理小説の読み方を完全に間違っているが。

でもその考え方ってミステリーだとすごく重要だと思う。普通の小説よりも。

だって皆、意外な人物が犯人じゃないと面白くないわけだしねえ・・・。

だから「誰が犯人だったら意外か?誰が犯人だったらこの話は面白いか?」って考えていくと、案外犯人はわかりやすいのかも。

きちんと試したことないけど。

でも今回、犯人がどうこうより、敵が攻め込んできた時の戦いのシーンが一番よかったかもしれない。

完全に正規の兵の準備が整ってないところで応戦しないといけなくて、きちんと報酬が払われるか定かじゃないのに戦う傭兵たちっていうのが・・・なんか、かっこよかった。

夜盗のコンラートたちすらかっこいいと思った。

スワイドなんか直前に尋問されて、ちょっと主人公たちとの間に緊迫した空気はあったけれど、戦い始めたらすごかったし。

いやまあ、あれは巨人がすごかったんだけどね・・・。

ウェールズ人兄弟もよかった・・・というか弓で強い人ってすごくいいよな。

いやしかし最強はハール・エンマだが。最強すぎて反則。それは作中でも言われたようなことだけど。

最後の方で正体が明らかになった時は、実は彼女の身分についてはあんまりちゃんと考えてこなかったのでちょっと驚いた。

そうかそうか、そうくるか・・・という感じ。

あーでも、戦いの途中で援軍に駆けつけた民兵が!

市民がきちんと領主との契約に従って、つたないながらも戦いに馳せ参ずるとか!

かっこよすぎた!もうなんか胸熱って感じ!正しい意味で。変な意味でなくて。

やっぱり、屈強な戦士とか特殊能力を持った人たちが、人ならざるものと戦うのもいいけど、そこで勇気を振り絞った一般市民が入るのってすごいよ・・・!

本当に。仲間がやられたから仇討ちとか、つたないながらも援護とか、なんかもう、あれだよね、勇気に乾杯だよね・・・!

だってそれって本当に気力だけだと思うんだ。確かな技術とか力があるわけじゃないけど、そうせずにはいられなかったっていう心。

もうほんとにかっこよすぎる。そういう熱い気持ち(なんかむさくるしい表現だけど)、実は最近けっこう好きになってきている。

そういえば冲方さんのライトノベル書き方講座でも、カオスレギオンのところで「民が移動してるんですよ!」ってものすごく興奮してたけど・・・ちょっと気持ちがわかるかもしれない。読んでないけど。

あ、でもやっぱり違う興奮なのかな・・・でも特別なにかに秀でてるわけでもない民衆が立ち上がる、っていうシチュエーションはやっぱ燃えるよな・・・!

名も無き市民が気づいたらものすごく勇敢な行いをして、やっぱり名前は言われないし描写もまともにされないけど、奴ら活躍してるんだぜ!っていうのはほんと燃える。萌えじゃなくて。

・・・なんかやたら戦闘場面について語っているが、これはミステリー小説なのであって・・・。

まあ、他人を操作する上に記憶まで奪うなんていう、ミステリー的にはほぼ禁じ手じゃないのか?っていう魔術があるから、最初は「誰でもいけるわ」って思ったけど。

でもその魔術にも色々制約があるから、言ってみれば現場に残ってる証拠さえわかれば、あとは周りの人間たちについて確認していけば犯人はわかるようになってるんだよね。

ということは、下手したら普通の現代ミステリー小説よりも、犯人特定は簡単だったのかもしれない。

でもそこには失踪したデーン人がいたり、呪われたデーン人が押し寄せて来たり、傭兵たちがなにやら怪しかったりするから、『捜査』は難航するわけで・・・。

そうかそうやって話は面白くなっていくのか。

メインとなる一本の筋があって、それをちょっと邪魔するような、簡単には最後に行き着かせないぞっていう要素がいくつか混じってて。

あー、そうなのか・・・いや、これが正しいのかはわからないけど、でもウディタのシナリオ作る過程でも似たようなこと思ったから、きっとあんまり間違ってないんだろうと思う。

まずはメイン。加えて、いくつかの要素を後から加える。

ふむ・・・勉強になった。と思う。

いやまあ、感想としては。

やっぱりミステリーっていいな。ファンタジーも歴史モノも好きだな。面白かった。

と、そういうことである。

エピローグで、ニコラが旅立つ時に再会を約束したのもよかった・・・たいていあそこで別れて、「もう永遠に会うこともないだろう」ってなるだろうから。

でも再会するのがいいんだよ!時が経って、お互い変わってるけど昔のように力を合わせることができて。

そんな後日談的なのも書いて欲しい・・・けど、書いてくれないような気がする。

次回作書いたら、さらに続きも書くとか、シリーズモノにさせられそうな・・・。

それでもいいけど。

でも三部作くらいにはならないかなあ。この設定好きだから、また読みたい。

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鈍色

Author:鈍色
鈍色だったり丼だったりYOUだったり、と場所によって名前が変わってます。でもだいたい丼と名乗る。
本と漫画とゲームをこよなく愛しつつ、しかし時折拒絶反応が出て、なおかつ活字中毒症状が出て死にそうになります。
歴史とか神話とか宗教とか大好きです。
哲学無き人生は無意味。とか言ってみる。

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