2017-06

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とりあえず上巻倒した・・・



サンデルさんの『白熱教室』の上巻をやっと読み終えた。

寒すぎてほんと辛い・・・ので、本当なら続けて下巻読むのがいいけどやめておいた。

暖房入れればいいとは思うんだけど、私一人しかいない部屋に使うのはちょっとはばかられる。

かといって一階では家族が色々やってるので本読める環境じゃあない。

ひとりでひっそり読むのがいい・・・ってかそうしないと読めない。集中力ないから。



で、だ。

個人的に気になった、遭難事故の件について考えてみたいと思う。

ただし本の内容とか、カントとか功利主義とかそういうことは一切無視する。

個人的な意見だけ、追求する。

途中で本に出てきた話みたいなところにもふれるかもしれない。

でも基本的には本は「参考」には特にしないで、うだうだ自分で考えてみる。


まず、事件の概要についてまとめる。

四人の男が海で遭難したが、食料が底をついてしまった。

そのうちのひとりが、リチャード・パーカーという給仕の少年で、彼は海水を飲んで具合が悪くなっていた。

彼は孤児で、家族はいなかった。

他の三人は家族持ちで、給仕の少年を殺して、その肉を食べて生き延びた。

最終的にその三人は救出されて、祖国イギリスへ戻り、殺人罪の裁判にかけられた。



・・・この話が出た時に、「たしかこれってポーの小説と酷似してたやつじゃないか?」と思い出した。

検索したら合ってた。で、なんで私が知ってたかというと、ずいぶん昔に奇跡体験アンビリバボーでやってたんだよね。

かなり印象的で覚えてた。再現VTRまで今でも少し覚えてる。

それだけ衝撃的だったのか、興味深かったのか・・・。

ポーの小説は読んだことないけど、当時は小学生だったっけ?

その所為か、江戸川乱歩のことも頭の中で混ざってわけわかんなくなったような・・・。

でも乱歩も読んだことないわ。コナン関連で知ってるだけ。いつか読む。

ところで検索したら、「くじ引きして当たりのやつを食おうぜ」って提案したのがパーカー本人になってるけど、それってポーの小説と混同されてるのか?

サンデルさんの説明では、くじ引きを提案したのは船長?で、別の誰かがそれに反対したからくじ引きしないで、弱ってる少年はもう助からないから食おうぜって話だったけど。

・・・まあその話はいいとして。

問題は、これが本当に罪になるのか?ということですね。

たぶん、「人間にとって」どうなのかを考えるから、人道的、道徳的な観点から考えるべきなんだろう。

サンデルさんも「道徳的な見地から議論」って言ってたはず。

だってそれ以外の立場になると・・・議論できなくないか?他の立場っていうのが思いつかないので、わかんないけど。

とにかく、人倫の話になりますね。



で、善いのか悪いのか。

裁判的には、人を殺したということは事実であり、理由もある意味ものすごく身勝手なことなので、有罪になるべきだと思う。

彼らは少年を殺す時に、「この少年には家族がいないけど、自分たちには養うべき家族があるから、生き延びなければならない」と考えたらしい。

これは善いのか?殺人・人食を正当化するための理由になるのか?

いや、悪いと思う。

養うべき家族がいる。つまり、三人の男たち(ひとりは最後まで少年を殺すのに反対したらしいけど)がもし死んでしまったら、悲しみ路頭に迷う人たちがいた、ということだ。

彼ら三人には、家族への責任感があったと思う。なんとしても帰らなければならなかった。

一方、少年は孤児で、家族はいない。だから彼が死んでも、悲しむ人はいても路頭に迷う人はいなかった。

(男たち三人は、少年の死は社会になんら影響を与えない、って考えてたのかな・・・ってつい穿った見方をしてしまう。家族のいない人間は使い捨てにできる、みたいな・・・ああ、現代日本でそう考えてる人もいるだろうなあ)

だから被害を最小限にするために、少年を殺した。らしい。

じゃあ、少年にも家族がいたとしたらどうだったんだろう。

それでも、彼が弱っていて助かりそうになかったし、それなら糧になってもらおうということで殺して食ったと思う。

たぶん色々言い訳をするはずだ。

少年にも家族がいたけど、それは養うべき家族ではなかった、とか。

他にも働ける人がいて、その人が家族を養えるだろう、と思ってたとか。

家族がいた、いなかったっていう話は、彼らの行為を後押ししただけだと思う。

少年が殺された決定的な要因は、きっと「弱っていた」っていうその事実だ。

(一番若くて美味しそうだった、とかいう理由だったら嫌だな・・・)

たぶん、家族持ちの男たち三人のうち一人が弱ってたら、そいつを殺して食ったと思う。

しかも弱っているのはたった一人で、食糧を必要としているのは三人。つまり多数派。

弱っている人間一人くらい、同じように飢餓状態でも三人の男がかかればそりゃあ簡単に殺せた。

それに、「弱ってる。きっともう助からない」っていう風に思うと、「どうせ助からない命なんだから、有効活用してやろう」みたいな方に思考が行きそうだ。

きっと免罪符みたいになったんだろう。その気持ちが。

実際彼らは食糧が足りなくて飢餓状態になっていたわけだし、その極限状態ではたぶん食欲が優先されただろう。

栄養が足りない状態では頭は上手く働かないだろうし、しかも生きるか死ぬかっていう状況で人倫についてきちんと考えるなんてしなかっただろうし。

最後まで反対してたブルックス?っていう人も、殺しには加担しなかったけど、最終的にはパーカーの肉を食べた。

つまりそこに食糧があれば、口にした。

ん?てことはこれはカニバリズムの問題なのか?

一般的に人の肉を食べることが禁止されている・・・あれ、されてたのかな。肯定はされていないと思うけど。

とにかくそういう社会で人を食べることは善いのか、悪いのか。

いやそれは悪いだろう。たぶんその社会の誰も肯定しない。

だからまあ、パーカーを食べたっていう事実そこだけを抜き出すのはダメで、わざわざ殺して食糧にしたっていうのが問題にすべきところか。

殺人+人食で考えないと・・・。あと理由、か。

とりあえず、家族がいるかいないかっていうのは理由にならない、と。私はそう思う。

それは事実ではあるけれども、そんな理由で殺されたパーカーはたまったものではないだろう。

だって彼は孤児だけども、こうして働いて、頑張って生きていたのに。

そうだ、私はつい被害者視点になってしまう人間だった。

だからパーカーを尊重したくなる。被害者とか少数派とか、そういう方を。

あー・・・だからそうか、客観的な、当事者じゃない立場の意見っていうのを考えるのが難しいんだなー・・・。

困った。

たぶんサンデルさんの授業で求められているのは、そういう人類全体で見て、当事者でもそうじゃなくても許されるかってことだから・・・あー・・・。



じゃあ、はい。結論。ダメ、ゼッタイ。

というかこれ、ケースバイケースだ。この事件は彼らだから起きた。

同じ状況になった人たちがいても、その人たちの心一つで結果が変わる。

たぶん、絶対に殺さないで励ましあって助けを待つ人たちもいると思う。

四人全員が同じ状況だったらそうなるかもしれないし、逆に殺し合いが起きるかもしれない。

だからこういう状況になった時、人間はどう行動するかっていうのはそうなってみないとわからない。

で。

やっぱり彼らは文明社会に戻ってきたのだから、処罰は受けなければならない。

人を殺したのは事実だったし、この文明社会に戻ってくるために人を殺したのだから、それが罪であることを知っていたから。

恩赦とか特赦的なものも、本当は必要なかったはずだ。

ある人間の命を奪いとり、己の糧としたことは事実だったから、状況的にどうしようもないとしても、きちんと償うべきだから。

パーカーを殺して食べようと考えた時点で、彼らは償うべき罪を犯すことになるとわかっていた。本当は知っていたはずだった。

後からきちんとした栄養状態になって、まともに思考できるようになった時、彼らが申し訳ないと思ってなかったとは思えないし。

で。

実際に殺すか殺さないかっていう状況になったら、たぶん私は殺す度胸もないし彼を殺して生き延びることがいいことだとは思えないだろうから、やらない。

ブルックスさん?みたいに反対する。それで、彼が食糧になってしまった時は、もしかしたら食べちゃうかもしれない。

意地で最後まで食べない可能性もあるけど。

そもそも、パーカーに同意があればまだよかったんだよなあ。

処罰はされるけど。

でも人間を尊重するって、そういうことじゃないの?意見はちゃんと聞いてあげないと。

一方的な殺戮だから、余計に悪いんだ。

ああ・・・結局尊重がどうこうって話に来てしまった・・・。サンデルさんもこの話してたわ・・・。

でも「尊重」って本当に、人間社会で生きる上では大事なものだ。

相手のことも大切にしないと、ダメだ。

もしかしたら日本は今、それがなくておかしくなってるのかもしれないけど。

あーもうほんと嫌だ。

とりあえずここまで。疲れたわ。

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鈍色

Author:鈍色
鈍色だったり丼だったりYOUだったり、と場所によって名前が変わってます。でもだいたい丼と名乗る。
本と漫画とゲームをこよなく愛しつつ、しかし時折拒絶反応が出て、なおかつ活字中毒症状が出て死にそうになります。
歴史とか神話とか宗教とか大好きです。
哲学無き人生は無意味。とか言ってみる。

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